Manchuria

演習(近代植民地史) 質疑応答及び指摘された論点

副査の教授(近代植民地史)の演習での質疑応答まとめ。報告したのはこれ↓ h30shimotsuki14.hatenablog.com 【質問事項】 Q.先行研究の問題点を指摘し、自分の研究の新規性と独自性を示せ →A.満洲国建国後の満洲旅行について、旅行記・紀行文の内容そのものの…

【草稿】第1章「満洲国における観光政策の展開」

一応、文章化したもの。ネタだし的な草案。 はじめに 1.満洲国の観光国策 1-①.満洲観光委員会の行政組織上の位置づけ 1-②.満洲観光連盟 1-②-a.観光週間の実施 1-②-b.欧米知識人の招聘 1-③.観光協会の観光事業 1-③-a.奉天観光協会の各事業の特徴 1-③-.b新京観…

論文指導で指摘された点メモ

論文指導を受けて来たので、指摘された点を忘れないようにメモ。 各章の概要及びこれまでに近代史系の演習で報告した内容を説明した。 章立て(没になったもの) 「満洲国の観光事業 都市と地域資源を中心に」 序章 0-1.問題の所在 0-2.先行研究 0-3.リサーチ…

【史料】『満州観光連盟報』に見る満洲国の観光国策

満洲国の観光国策は、1937年に国務院総務庁情報処(のち弘報処)内に設置された観光委員会が統率した。観光委員会は鉄道総局旅客課内に事業機関として満洲観光連盟を設置し、各地の観光協会を加盟させた。観光委員会は満洲観光連盟を指導することによって満洲…

【整理・分類】満洲国哈爾濱における観光資源の機能的分類

パンフレットや観光案内で取り上げられている哈爾濱の地域資源を機能ごとに整理、分類。 地図 『哈爾浜案内圖』哈爾浜観光協会、1937 哈爾浜交通株式会社 編『ハルピン観光案内』哈爾浜交通企画課、康徳6(1939) 哈爾浜観光協会 [編]『哈爾浜ノ観光 附・サー…

【史料】観光案内・パンフレットにおける哈爾濱に関する記述

新京、奉天と史料作成が進んだので、最後は哈爾濱。日本が建設した新京、清朝の古都奉天、そしてロシアが建設した都市である哈爾濱。これら3都市が満洲国の観光事業においてどのような役割を果たしていたか、各都市の観光資源・地域資源にはどのような機能を…

【整理・分類】満洲国奉天における観光資源の機能的分類 (地図・観光バスのルート・観光資源の宣伝紹介)

以下のパンフレット・観光案内で紹介されている奉天における観光資源をその機能から分類。 h30shimotsuki14.hatenablog.com h30shimotsuki14.hatenablog.com 【目次】 地図 1.鵜木常次『最新大奉天市街案内圖』滿洲日日新聞専賣所、1939.4 1-1.最新大奉天市…

岩間一弘「『旅行満洲』に見る都市・鉄道・帝国の食文化―「満洲料理」・「満洲食」の創成をめぐって」(『『旅行満洲』解説・総目次・索引』不二出版、2019、67-83頁)

この論稿の趣旨 満洲国では国民料理・国民食の創出が目指されたが、それは日本人が主導したものであったため、満洲帝国崩壊後、日本には焼き餃子やジンギスカンが料理が定着した一方で中国東北部では痕跡を残すことすらなかった。 以下、参考になった箇所 満…

【史料】観光案内・パンフレットにおける奉天に関する記述

満洲事情案内所 編『まんしう事情』満洲事情案内所、昭11(1936)、89-90頁 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1268420/56 『鮮満支旅の栞』南満洲鉄道東京支社、昭和14(1939)、73-79頁 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1122541 名勝地 【視察の順序】 …

『昭和18年版 満支旅行年鑑』における奉天・哈爾濱に関する都市・観光資源の記述

満洲国の観光に関し、新京(日本建設)・哈爾濱(ロシア建設)・奉天(清朝建設)を比較するため、新京だけでなく哈爾濱・奉天についても『満支旅行年鑑』をはじめとし、『満洲グラフ』や『旅行満洲』、その他案内記、パンフレットを調べることとする。今回はまず…

【レジュメ】満洲国における各観光事業団の実践事業の特徴

前回は『満支旅行年鑑』を調査し、満洲国における各観光事業団の取り組みを整理した。 今回はこれらの事業の特徴を分析する。 【満洲観光連盟の各事業の特徴】 満洲観光連盟の各事業を分析すると、まず初めに観光資源の創出が見て取れる。具体的には、観光写…

【史料】満洲国における各観光事業団の年度別事業(昭和13年度~昭和16年度)

満洲国の観光政策は、国務院総務庁弘報処内に設置された観光委員会が担い、満洲観光連盟を設けて各都市の観光協会を加盟させこれを統制した。ここでは昭和13年度~昭和16年度に行われた満洲観光連盟及び奉天・新京・哈爾濱各都市の年度別事業をまとめておく…

【メモ】昭和16年版満支旅行年鑑(1941年5月)における満支観光ルート(ルートごとの日程・費用概算・各都市の観光資源)

満支旅行年鑑では、日本からの満洲旅行について、推奨ルートとその日程、それにかかる費用、観るべき観光資源について記載されてる。観光による移動は交通インフラに依拠する。満支旅行年鑑から、(1)関釜連絡船を使って朝鮮を縦断し満洲に至る往路朝鮮経由、…

【メモ・残骸】満洲国の観光国策-昭和16年度における各観光協会事業

参考文献 『満支旅行年鑑【昭和18年】』東亜旅行社奉天支社、昭和17年12月25日発行、439-446頁より作成 趣旨 満洲国の観光政策として満洲観光委員会をトップに満洲観光連盟が各観光協会を統率したが、ここでは奉天、新京、哈爾濱の観光協会が昭和16年に行っ…

【先行研究】高媛「満洲国時代の旅行文化の一断面―『旅行満洲』を読む」(『『旅行満洲』解説・総目次・索引』、2019年、5-45頁)

この論稿の概要 JTB大連支部の機関誌として1934年から約10年余りに亘り発行された『旅行満洲』について、誌面に現れている満洲国における旅行文化を分析している。特徴として、JTB大連支部の成立、『旅行満洲』の編集に携わった人物、文芸面の充実、雑誌で扱…

【メモ・残骸】昭和14年版『満支旅行年鑑』における満洲観光連盟と観光協会の各事業

参考文献 『昭和14年満支旅行年鑑』ジャパンツーリストビューロー満洲支部、1939年2月改訂再版より作成 趣旨 満洲国の観光国策は、国務院-総務庁-情報処-弘報委員会-観光委員会-観光連盟-観光協会というヒエラルキーのもとで展開された。ここでは『満支旅行…

【レジュメ】「新京に至るまでの日満交通路について~京図線・北鮮三港ルートを中心に~」

目次 1.問題意識と問題設定 1-1.満洲国の成立と鉄道路線 1-2.新京/長春に至る二つのルート 1-3.新京への第三のルート 1-4.問題設定 2.先行研究 2-1.研究の中心はあくまでも日本サイドが論点であり、日本海航路の限界性を指摘する。 2-2.先行研究の問題点 3.…

【表】全満各港累年上陸乗船人員

『満支旅行年鑑【昭和18年】』東亜旅行社奉天支社、1941年12月25日より作成【上陸客】 【乗船客】

【史料】『満洲グラフ』における京図線・北鮮三港に関する記述

分類 京図線関係 「日満最短交通路の完成へ 拉濱線新設工事」 「日鮮満直通幹線成る」 「満洲鉄道巡り 京図線の巻き」 羅津港関係 「羅津開港祝賀の日」 「日満捷路の大関門・羅津港」 「日本海中心時代来る!羅津港の出現」 「若き大羅津港」 「羅津の双翼 …

【史料】北鮮航路日本海ルートを利用した満洲国の旅行記・紀行文の記述

満洲国の旅行に北鮮航路日本海ルートを使った人々が、どのような心象を抱いたか。 四ツ橋銀太郎『満鮮を旅する』自家出版、1934 山形県教育会満鮮視察団編『満鮮の旅(視察報告)』山形県教育会満鮮視察団、1935 東海商工会議所聯合会視察団鮮満視察団編『満鮮…

【文献サーベイ・史料】満洲国観光における新京訪問者のうち日本海ルートを使用した旅行記・紀行文

満洲国建国後、京図線および北鮮三港の整備により日本海ルートが形成された日満交通路。 最捷経路として着目された北鮮航路であるが、旅行者はどのような心象を抱いたのであろうか。 ここでは旅行記・紀行文のうち日本海ルートを利用したものをまとめた。 新…

【文献サーベイ・先行研究】日満交通における日本海ルートに関する先行研究

満洲国観光における日本海ルートに関する先行研究まとめ 前回、満鉄に関する文献の中から、日満交通路に関する記述を整理した。 だが、環日本海地域がブームになった際に、日満航路を取り上げる研究が盛んに行われたようである。ここでは、日満交通における…

【資料・先行研究】満洲国における観光と交通インフラ

観光と切り離せないのが交通インフラであり、交通網が整備されることにより、アクセス性があがる。満洲国の国都:新京(以前は長春)に至る経路は、満洲国建国以前は2ルートのみであった。すなわち大連航路か関釜航路かである。だが、満洲国が建国されると、第…

財団法人満鉄会編『満鉄四十年史』吉川弘文館、2007年

概要 「2006年11月に満鉄創業100周年を迎えるにあたって、満鉄40年の足跡を客観的に通観する『満鉄四十年史』の編纂を希望する会員の声が強」くなり、まとめられることとなった。通史編は原田勝正氏が担当し、「2006年に(満鉄)が設立百周年を迎えるに当って…

天野博之『満鉄を知るための十二章』吉川弘文館、2009

この本の趣旨 「満鉄と満鉄社員の実像に迫ろうと試みた」もの。著者は満鉄社員の2世であり、満鉄擁護の立場からこの本は叙述されている。従来の先行研究については「満鉄の帝国主義的大陸進出の先兵としての位置づけ、その視点からの研究が大半のように思わ…

加藤聖文『満鉄全史』講談社選書メチエ、2006年

この本の趣旨 「本書では、政治の視点から国策会社満鉄の創立から消滅までの歴史をたどるなかで、近代日本が「国策」という名の下に推し進め、多くの民族の運命を翻弄していった満洲支配とはいかなるものであったのかを描くことにより、満洲支配の責任所在の…

【レジュメ】「新京において旅行者はどのような行動を取り、それを通してどのような心象を抱いたか」

目次 1.序論 (1)問題の所在 (2)リサーチクエスチョン 2.本論 (1)日本人が建設した都市 (2)植民地都市としての性格 (3)新京支配の象徴 支配装置としての関東軍司令部 (4)戦跡と満洲国建国の正当化 (5)現地住民への視線 (6)新京内の交通インフラ (7)現地住民を…

【資料・先行研究】旧日本帝国植民地遺産観光~満洲国 国都新京編~

先行研究リスト 高媛「記憶産業としてのツーリズム 戦後における日本人の「満洲」観光」『現代思想』29(4)、青土社、2001年、219-229頁 高媛「「帝国後」と満洲観光」(高媛『観光の政治学 : 戦前・戦後における日本人の「満洲」観光 』東京大学、2005年、博…

【史料】満洲国旅行記に見る満洲国三大都市(新京・奉天・哈爾濱)

指導教授の御助言では、現在の満洲国研究において都市や移民村の生活実態の研究は着手され始めたところであり、在満日本人社会の様相は明らかにされていない。特に日本人と満人の生活空間が分離され、日本人と満人は没交渉であったというのが研究者たちのイ…

【文献サーベイ・史料】満洲国の旅行記・紀行文・小説など

高媛(2005)と米家(2014)において満洲国の旅行記がまとめられている。 前者は文化人のみの満洲旅行であり、論証で扱われたのは早大生の一つの日記のみである。 後者は旅程が明確でないものは除かれており、旅行記の中身は分析対象となっていない。 よって満洲…